何年やっても仕入れで失敗する事があります。
仕入れで失敗する事を、よく『ドボンする』なんて言います。
アンティーク業界では大体3パターンのドボンがあると思います。
仕入れも色々で【買取】【下取り】【海外】【同業者からの業販】【卸屋さんが持ち込んだり】等、様々な入手パターンがあります。
この中でドボン率がダントツなのはやはり海外仕入れです。

1】真贋
2】コンディション
3】価格
の3パターンのドボンが多いと思います。
1】の真贋については、もちろん露天なんかで外国人が売っているパチ物の話じゃありません。
駆け出しの頃は、精巧なリダンなんかを買ったり、2個1(このケースに、この文字版じゃおかしい物等)を買ったりしました。
もちろんリダン等の訳有りでの評価価格で販売するので安く(大抵原価よりも)販売する事になります。
しかし経験で回避できるようになりますので修行あるのみです。
2】コンデションは外装OKで機械がダメダメだったり、良く見たらブレスがロウ付けだったり色々です。
海外のウォッチショーでは、世界中から同業者が集まるのでのんびり機械までチェックしていたら良品がなくなってしまいますので安い時計はいちいち機械まで見れません。
不思議な物で長い事やっていると外見で中身まで判断できるようになります(たまに外れます!)
とにかく自然な感じの使用感であれば大抵中身もOKです(何度も言いますがたまに外れます)
修理にコストがかかると仕入原価が上がりますので、安い時計(高い時計は中身もチェックするので問題無は余りありません)は原価割れすることもあります。
3】価格のドボンは、高買いする事です。日本で20万ぐらいで売っている時計を30万で仕入れたら流石に売れません。
得意な路線や好きな時計は問題ないのですが、普段扱わない時計でやらかします。
以前は全てアンティークだったので、中古の日本相場が分からず失敗した事何度もあります。
さすがに10数年もやっていると最近はドボンはありませんが、最初の2~3年で払った授業料はかる~く1000万円は超えています。
もちろん価値がゼロじゃないので、何割かは回収できます。
海外仕入れは一発勝負の現金買いですので、随分勉強させられました(ちょっと遠い目)
中古ビジネスは下げ相場に弱いので、最近は値踏みもビミョーなときが多いです。
ワタクシの感覚だと、アンティークはちょっと高くてもコンデション重視で仕入れておけば最後は何とかなるような気がします。
真贋やコンデションでは、ドボンしなくても価格ではたまにやらかします。
下取り品なんかは、自分の守備範囲外の時計が突然落ち込まれますので要注意です(←自分に言ってます)
毎朝、時計の神様に
今日はドボンしませんように!
なんて祈っています(ウソ)
BLUE MAO MAO
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